危険予知トレーニング(KYT)とは
車を運転するときには、危険が目の前に来てからの対処では手遅れになるケースが少なくありません。その為、事故を事前に予知する能力を高めることが、事故の危険性を早期発見して対処につなげることごできます。
そのような、事故の危険を事前に予知するために有効な訓練方法を危険予知訓練(KYトレーニング)と言います。
この訓練は、交通場面を描いたイラストシートや写真、映像などを見てどんな危険が潜んでいるか、その危険を回避する為には、どのように運転すればよいかを、少人数のグループで討議し、具体的な行動目標を決定し、実践していくというものです。グループによる討議形式は、最も効果的な方法だといわれていますが、一人でおこなっても効果が期待できます。
多くの自動車保険会社では、事故防止の為の資料やツールを持っています。タブレットやスマートホンKYTを1人でおこなえる無料のツールを提供している保険会社もあります。「KYTをやりたいので、資料が欲しい」というときには、加入している保険会社に相談してみて下さい。
危険予知訓練の進め方
ここからは、グループでの危険予知訓練(以下KYTと略称)のすすめかたを紹介します。KYTの手法にはいくつかありますが、「4ラウンドKYT」と「ショートKYT」について紹介します。
「4ラウンドKYT」とは第1R「現状把握」、第2R「本質追及」、第3R「対策樹立」、第4R「目標設定」の4つのラウンドに基づくもので、危険予知訓練の基本となるすすめかたです。「ショートKYT」とはその簡略版といえます。
グループ討議では、自由に発言することがポイントになりますので、自分の思ったことをドンドン発言していきます。また、ほかのメンバーはそれに耳を傾けます。その意見の中には「なるほど」というアイディアやヒントがいくつもあるからです。なお他の意見がどんなものであっても、一方的に否定するような発言は控えます。否定されたメンバーはそれ以降口を閉ざしてしまうおそれがありますから、その点もよく心得ておきましょう。
4ラウンドのKYTは時間がかかりますから、日常的に実施するには難しい面があります。
そこで短時間でできるように簡略化したものが「ショートKYT」です。1Rと2Rをひとつ、3Rと4Rをひとつとして、2回に分けて討議するとよいでしょう。
ドライバーさんの感想
工事現場等のKYは受けた事はありますが、トレーニングは知りませんでした。グループ討議は、気まずくなりそうなので、あまりやりたくありませんが…。