6-1.貨物の正しい積載方法

6.荷物の積載方法
研修くん
研修くん

トラックに貨物を正しく積載するには、まずは、お客様から預かる「貨物の種類と荷姿」を正確に把握し、その荷物の特性や特徴を知ることが大切です。

そして、その荷物にあった梱包や積載の方法を正しく確実におこなっていくことが必要になります。

 

貨物の種類と荷姿

トラックドライバーの基本的な仕事は、お客様から預かった荷物を荷崩れの無いようにトラックに確実に固定し安全に輸送することです。運転中や作業時に荷物を崩してしまったり、破損させることのないように、貨物を丁寧に取り扱う心掛けが必要です。

 

貨物を正しく積載するためには、その荷物自体の特性や特徴を正確に知っておく必要があります

道路交通法ではドライバーに対して積載を確実に行い貨物の転落を防止することを義務付けられています。

また、貨物自動車運送事業輸送安全規則においても、事業者及びドライバーに対して、貨物の落下等を防止するための措置をとることを義務付けられています。

貨物の種類、荷姿は形状や大きさは多種多様です。運送会社の運搬する貨物は、その会社や依頼する荷主により様々なものがあります。建設機械を主に運ぶ運送会社もあれば、液体や気体、軽量なものを運ぶ運送会社もあれば、クレーンなどの特殊装置を使わなければ積むことが出来ないものを運ぶ運送会社もあります。

それぞれの貨物に応じて、それらが落下しないように、どのように固縛するか、どのように養生するか、が大切になります。

貨物の梱包方法

運送会社が通常取り扱う貨物はいろいろな資材で梱包されたり輸送容器に収納されたりしています。

代表的な梱包方法は、木枠梱包、段ボール、缶類などがあります。

中には、梱包されていないバラ積み貨物もあります。砂利や砂、土砂さらには鉄骨や木材類などは、個装梱包や集合梱包されていない場合がよくあります。

バラ積み貨物は、段ボールや袋に入った製品と違って貨物の重量がドライバーにわからないことがあります。持って重量を判断することもできないので、うっかり過積載になる危険性があります。

そのためドライバー自身がある程度目安となる基準を把握しておき、管理する必要があります。不安なときは、必ず積み込み時に重量の確認をしましょう。

また、走行中に貨物が飛び散ったり、落下しないようにシートをかけるなどの養生も必要です。バラ積みした貨物が途中で崩れる事がないように、安定した積み方をすることが重要になります。

袋や段ボールには「荷扱い指示マーク」が表示されてることがあります。物流の現場では「ケアマーク」と呼ばれることもあります。

「ケアマーク」は貨物を保護するとともにドライバーなど荷扱い者の安全を確保する目的で使用されていますので、その指示に確実に従った作業を行ってください。

パレットの種類と利用

パレットは袋や段ボールなど個々の製品を単位数量にまとめて荷役したり、保管や輸送を行うために広く使用されています。最も多く使用されているのは「平パレット」で、通常はフォークリフトやハンドリフトを使用して荷役が行われます。木製のパレットなど、種類によっては1枚あたり30キロを超える場合もあり、積載量を計算するときなど注意が必要です。


パレットは、フォークを特定の二方向からのみ差すことができる「二方差し」と、どの方向からでも差すことができる「四方差し」貨物を一方の面にしか積載できない「片面使用型」、どちらの面にも積載することができる「両面使用型」などその特性を把握して取り扱う必要があります。


パレットへの貨物の積み付け方法は、輸送中や荷役中の荷崩れなど、貨物事故に繋がらないように、また効率的に積載できるように積み付け方法の基本パターンを覚えておくと便利です。

ブロック積み(棒積み・平積み)

ブロック積みは荷崩れしやすいのでドライバーは避ける傾向がある。

交互ブロック積み(交互積み・交差積み・インターロック積み)

交互に積み上げることで荷崩れがしづらくなる。

レンガ積み(隙間があく場合は「スプリット積み」とも呼ばれる)

パレットのサイズに合わせるとレンガ積みになることも多い。これも段により交差させることで荷崩れ防止に役立つ

ピンホール積み(パレットに合わせて積むと中央に穴ができる積み方)

パレットのサイズによって、ピンホール積みになることも多い。これもやはり交差させることで荷崩れしにくくなる。

などが基本パターンです。

ただどんなに正しく積みつけてあったとしても、輸送中に発生する振動や衝撃によって荷崩れを起こすことがあります。

積み上げた荷物に、ストレッチフィルムと呼ばれる業務用のラップや、荷崩れ防止用のバンドを巻くことで安定性をます処置をとることも多いです。

偏荷重(へんかじゅう)をしない

貨物の正しい積載方法を考える上で、よく問題になる積み方が偏荷重です。


偏荷重とは、荷台の前後左右のどちらかに偏って荷物を積むことを指します。
偏荷重により、トラック全体の重心が特定の方向に移動し、バランスが崩れてしまい、積荷が崩れたり、最悪の場合トラックが横転する原因となることがあります。

偏荷重はトラックの最大積載量以下でも発生しますので、過積載にならないからといって、特定の方向に荷物を積まないように注意しましょう。

運転をする上での注意事項

路面の凸凹による衝撃や、発進時、減速時などのGは、皆さんが考えてる以上に大きな衝撃となります。

特に「急」のつくような運転は、貨物に対する危険が増すばかりでなく、交通事故にもつながる非常に危険な運転ですので、絶対にしないように、慎重な運行をおこなってください。

  • 急発進
  • 急加速
  • 急ハンドル
  • 急ブレーキ

これらを予防する為には、いずれも十分な車間距離を『しっかりと意識する』ことが有効です。

受講お疲れ様でした。それでは今後とも安全運転を!

ドライバーさんの感想

藤下さん
藤下さん

荷物によって積み方など変わるので自分勝手な判断せず確認をとり積む。荷崩れや傷つけない為にも当て板ラッシング毛布などで防止。重さによりブレーキのタイミングが変わるのでスピードを控える。ゆっくり発進を心がける。

阿藤さん
阿藤さん

荷物のつみかたは気を付けないと全部ダメになってしまうので気を付けたいです。

北嶋さん
北嶋さん

荷物の積み方、養生の仕方等わからない事ばかりなので先輩や上司の指示通り動きながら様々な事を覚えていきたいです。

山下さん
山下さん

荷物の積込みについては、責任を持って崩れないように気をつけて行こうと思います。また、きれい積んだとしても運転が荒いと崩れてしまうのでそこも気をつけようと思います。

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